『月曜日の抹茶カフェ』読了

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『月曜日の抹茶カフェ』 青山 美智子  著

−−− 待っていたのは私だけじゃなくて、本も一緒だ。それを富貴子が感じてくれたことが、嬉しかった。このあとタカハル君があの本とどんな豊かな時間を過ごすのだろうと思うと、ほんとうに満ち足りた気持ちになる。私は互いを引き合わせることができたのだ。

「ええしごと、してるな。あんた」

ふいうちの富貴子の優しい声に、ぽろっと涙が出た。

それは自分でも思いがけないことで、私はあわてて手ぬぐいの端で顔の汗を拭くふりをする。(p 146  8 抜け巻探し( 葉月・京都)より)

 

この本の帯には「人は知らず知らずのうちに、誰かの背中を押している。あなたも、きっと−−−」という言葉があります。

この本のどの話の中でも、誰かが誰かの背中を押しています。自分もそうであれたらいいな、そういう生き方ができていたらいいな、と思います。